徳川みらい学会in会津
~会津藩の歴史的意義を確認~
徳川時代の知恵や歴史的意義を発信する「徳川みらい学会in会津」を、7月28日、会津若松ワシントンホテルで開催。基調講演や対談を行い、学会会員をはじめ市民や会津美里町、当所と観光ネットワークを構築している静岡、むつ、米沢、日光、岡崎などから約360人が参加し、徳川家と会津のつながりについて理解を深めた。静岡商工会議所と徳川みらい学会の主催で当所協力。
みらい学会は、徳川家康公薨去400年を機に、260年に及ぶ平和を築いた徳川時代を改めて研究しようと平成25年に設立したもので、当市での開催は静岡県外で初開催となった一昨年に続き2回目。戊辰150周年に合わせ誘致した。
オープニングでは、酒井公夫静岡商工会議所会頭は「徳川時代を今にどう生かすかを考えるのが大切。戊辰150年の節目に会津の存在を見つめ直す良い機会となる。徳川・会津お互いを知り、さらに交流を深めていきたい。」と挨拶し、渋川恵男当所会頭が「今年は会津にとって特別な年。この節目に会津藩というかけがえのない歴史資源を見つめ直す機会をあたえていただけたことはたいへん意義深いものであり、感謝いたします」と挨拶した。
続いて德川宗家18代当主の徳川恒孝氏、会津松平家14代当主の松平保久氏が登壇。
徳川恒孝氏は「地域をますます元気にし、会津という素晴らしい土地を盛り上げていってほしい」、松平保久氏は、「徳川幕府と会津藩は江戸時代をともに歩んできた。深い縁を感じる。150年の節目に今までない切り口の話が聞けると思う」と期待を寄せた。
その後の第1部講演では、同学会長で静岡大学名誉教授の小和田哲男氏が「會津藩祖・保科正之」と題して講演。
講演の中で小和田氏は「正之は父の秀忠、兄の家光から、特別に目をかけてもらったという想いから、会津藩主として幕府への忠誠心を強く持つ必要性を感じており、それが藩の家訓に反映されている。」と語り、正之の生い立ちから正之の実父である2代将軍徳川秀忠や養父の信州高遠藩主・保科正光ら正之周辺の人物、時代背景を説明した。
第2部対談では、「戊辰150周年‐会津藩が果たしたもの‐」をテーマに、作家で歴史評論家の原田伊織氏、大阪学院大学教授の森田健司氏がそれぞれの意見を交わした。
原田氏は幕末の歴史をたどり、「明治の近代化以前に、「徳川近代」の時期があったはずだ」との考えを示した。
森田氏は戊辰戦争の戦況を風刺した錦絵を示し「江戸の人たちは会津藩を厚く信頼し義を重んじる藩と認識していた」と話した。
参加者らは熱心に聞き入り、会津藩の歴史的意義に思いを巡らせていた。
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